IA」タグアーカイブ

インフォメーションアーキテクチャとしてのSession-22

TBSラジオで荻上チキ Session-22という番組がある。

荻上チキ・Session-22
http://www.tbsradio.jp/ss954/

荻上チキ・Session-22|TBSラジオCLOUD
https://radiocloud.jp/archive/ss954

評論家の荻上チキ氏が毎回テーマを設定し、専門家を招きながらディスカッションしたり、レクチャーを受けたりするというスタイルの番組。Podcast時代から通勤時にはほぼこの番組のアーカイブを聞いているのだが(いまはWebベースのTBSラジオクラウドサービスを経て専用アプリもしくはRadikoから聞ける)、この番組は優れたインフォメーションアーキテクトとしての仕事であると受け止めている。

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IAS16_Day2

IAサミット二日目。選んだセッションにもよっているが、わりと「IAサミットならでは」な日になった。今年のちなみにセッション形式は、3本のセッションが並列で進行し、参加者は好きなものを選ぶことができる。3本のトラックには、明示的に名前がついていることもあれば、今年のように特にわかれていないこともある。別れている年は、たとえば「理論・探索」「実践・事例」「コミュニティ・組織」といった感じ。
今年は別れていなかったので、どこに参加したらよいかけっこう迷った。
また、この3本に加えて、Flex Trackという自由なトラックがあったりしていたのだが、それも今年はなかった。Flex Trackはけっこう惜しむ声が多かった。

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IAS16_Day 1

IA Summit 2016初日のレポート。基調講演を含め合計7つのセッション+ポスターセッションに参加した。例によって速報なので、写真やプレゼンテーションへのリンクは帰国後に。ちなみに今年は全セッションのビデオが後日公開されるとのこと。また、リアルタイムでの文字起こしも行われ、以下のリンクから参照することができる。
金曜のスケジュール
リアルタイムでのキャプション

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architexture創刊

さて、このたび、盟友であるインフォメーションアーキテクトの浅野紀予さん、IA100をいっしょに作った編集者であるBNN新社の村田純一さんととともに、IAについてのメディア「architexture(アーキテクスチャ)」を立ち上げました。

architexture
http://architexture.jp

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IAS13を終えて

IA Summit 2013(IAS13)が、米メリーランド州ボルチモアにて開催された。

今年のIASはひとことでいうと、「IAのDisciplineの再確認 Re-confirm the discipline of IA」であった。

昨年までのジャーニーマップ、クロスチャネルなどの「UXデザイン時代のIA」から比べると、テーマとしてはわかりにくいところもあるが、これはIAの新しい時代の始まりともいえる。

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書籍:ビジュアル・コンプレキシティ

BNNからビジュアル・コンプレキシティの和訳が発刊されました。

かれこれ1年くらい前に、編者のBNN村田さんから翻訳の当初から相談を受けたこともあり、できあがりに注目していましたが、情報デザインの視覚化にとどまらず、情報自体を理解するために視覚化が切り離せないことを感じさせる書籍となっています。

視覚的に見ているだけでも面白い本でしたが、日本語版になることで、より分析の観点をここから得ることができると思います。

ビジュアル・コンプレキシティ ―情報パターンのマッピング

ちなみに、こちらが、ビジュアルコンプレキシティのサイトです。

visual complexity
http://www.visualcomplexity.com/vc/

EuroIA 2011(その1)

チェコで9/22-24に開催された、7th European Information Architecture Summit 2011(通称EuroIA 2011)に参加してきた。
今年で第7回目を迎えるEuroIAは、ヨーロッパ内各地で開催されており、昨年はパリ、今年はチェコのプラハ、来年はローマといったヨーロッパ在住者にとっても行ってみたいところを選んでいるように見受けられる。
EuroIA以外にもヨーロッパの各国ではIAローカルイベントが開催されているが、EuroIAは米国のIAサミット(IAS)と同じくASIS&T主催のイベント、ローカルイベントではない、エリア統括型のイベントに位置づけられている。
それでも呼称が(ハッシュタグも)EuroIASではなく、EuroIAなのにはなにかこだわりがあるのだろうか(あるいは意味が通じるから少しでも短く、という程度なのかもしれないが)。
Euro IA
http://www.euroia.org/
LanyrdEuroIA 2011(Twitter、fb、Slidehshare等、ソーシャル上の情報はここに集められている)
http://lanyrd.com/2011/euroia/
現在、日本のIAコミュニティでも(相変わらず)日本でのIAS開催等を検討しているが、今回はこういったエリアイベント開催のコミュニティ規模等の感触をつかむためにも現地に赴いてみた。
もちろん、そういった運営的な観点だけではなく、今回は、Andrea ResminiのPervasive IAのワークショップや、他にも興味深いセッションが多くあり、加えて非英語圏でのIAの解釈、IAローカリゼーション上の課題といった観点もあり、通常のIAS参加よりも興味深く参加させてもらった。
チェコの所感
今回は市内の中央部と、東欧マニアのコンセント家内さんおすすめのチェスキークロムルフに日帰り旅行に行ったのみだったが、のチェコの街はきれいで、街の人々も親しみやすくとっても好印象。なにより食べ物が安く、日本でも大人気のピルスナービールは発祥の地、ピルゼン地方がおとなりなだけあって、ピルスナーウルケルは空気や食事と合って、進む進む。マンガのもやしもんの影響もあり、ピルスナーウルケルが日本では有名だが、あまり知られていないStaropramenというプラハの地ビールも抜群にうまかった。
ワークショップ
初日は現在IA InstituteのPresidentでもある、Andrea ResimiによるPervasive IAのワークショップに参加。Pervasiveについては、浅野さんのblogにもあるように、Pervaisive(直訳では遍在、といった意味。偏在ではない。)の訳語を巡っての議論があるが(http://blog.iaspectrum.net/2011/07/30/pervasiveia/)、英語圏では意外と普通に受け入れられているようだった。
12名参加のワークショップでは、まずAndreaによるPervasive IAの基本コンセプトと6つの柱のレクチャー後、3名一組となりタスクに取り組んだ。
タスクは、架空の街Innsmouth(後で知ったが英語圏ではわりと有名なのね (http://ja.wikipedia.org/wiki/インスマス))の観光のため、企画を起こし、その企画に伴ったコミュニケーションプランを立案し、タッチポイントに対してのプロトタイプを作る、というもの。日本で言ったら、雪女が出る山形で、雪女と会おうツアーを企画する、みたいな感じ。
Innsmouthの地図を渡され、モンスターの概要をオリエンされた後(Inssmouthは半漁人モンスターで有名)、グループでコアとなる企画を練り、見所ポイントとして3つ設定する。さらにそこから来街者(旅行者)に対して提供する体験シナリオを書き出す。
ここまでは、参加者はほとんどIAやUXデザイナであるため、みなスムーズに進行していく。僕は最初Inssmouthの状況設定がよく飲み込めず質問ばっかりしていてしまった。
で、ここから面白かったのは、Andrea独特のステークホルダーカードがランダムに配られる。これには、「デザイナ」「エンジニア」「プロジェクトマネージャ」といったまさにこのプランを実現するための、ステークホルダーが描かれている。そこには、そのステークホルダーのモットー、とる行動、性格などが記されており、グループでは、その観点に立って、プランを現実化させる。
我々のチームでは「デザイナ」と「デベロッパー」の2タイプだったが、たしか出資者的なものもあったように思う。
たとえばデザイナは「すべてを4色で」というモットーを持っており、UXフローまで考えていた我々はそこで急に4色というかなり具体的な制約条件の元で検討を行うことになる。結果的にはエリアや見所の安全度(=危険度)と連携した色彩計画を検討したのだが、こういった立場を限定させてプラニングを行う、というワークショップは特に上流工程からデザイナや開発者を巻き込むべき、と言われがちなUXのプロセスにおいて、各プレイヤーがどういった想定を行うかをイメージする上でプロジェクトマネージャーやIAにとっては体験しておくべきワークであると感じた。チェコで9/22-24に開催された、7th European Information Architecture Summit 2011(通称EuroIA 2011)に参加してきた。
今年で第7回目を迎えるEuroIAは、ヨーロッパ内各地で開催されており、昨年はパリ、今年はチェコのプラハ、来年はローマといったヨーロッパ在住者にとっても行ってみたいところを選んでいるように見受けられる。
EuroIA以外にもヨーロッパの各国ではIAローカルイベントが開催されているが、EuroIAは米国のIAサミット(IAS)と同じくASIS&T主催のイベント、ローカルイベントではない、エリア統括型のイベントに位置づけられている。
それでも呼称が(ハッシュタグも)EuroIASではなく、EuroIAなのにはなにかこだわりがあるのだろうか(あるいは意味が通じるから少しでも短く、という程度なのかもしれないが)。
Euro IA
http://www.euroia.org/
LanyrdEuroIA 2011(Twitter、fb、Slidehshare等、ソーシャル上の情報はここに集められている)
http://lanyrd.com/2011/euroia/
現在、日本のIAコミュニティでも(相変わらず)日本でのIAS開催等を検討しているが、今回はこういったエリアイベント開催のコミュニティ規模等の感触をつかむためにも現地に赴いてみた。
もちろん、そういった運営的な観点だけではなく、今回は、Andrea ResminiのPervasive IAのワークショップや、他にも興味深いセッションが多くあり、加えて非英語圏でのIAの解釈、IAローカリゼーション上の課題といった観点もあり、通常のIAS参加よりも興味深く参加させてもらった。
チェコの所感
今回は市内の中央部と、東欧マニアのコンセント家内さんおすすめのチェスキークロムルフに日帰り旅行に行ったのみだったが、のチェコの街はきれいで、街の人々も親しみやすくとっても好印象。なにより食べ物が安く、日本でも大人気のピルスナービールは発祥の地、ピルゼン地方がおとなりなだけあって、ピルスナーウルケルは空気や食事と合って、進む進む。マンガのもやしもんの影響もあり、ピルスナーウルケルが日本では有名だが、あまり知られていないStaropramenというプラハの地ビールも抜群にうまかった。
ワークショップ
初日は現在IA InstituteのPresidentでもある、Andrea ResimiによるPervasive IAのワークショップに参加。Pervasiveについては、浅野さんのblogにもあるように、Pervaisive(直訳では遍在、といった意味。偏在ではない。)の訳語を巡っての議論があるが(http://blog.iaspectrum.net/2011/07/30/pervasiveia/)、英語圏では意外と普通に受け入れられているようだった。
12名参加のワークショップでは、まずAndreaによるPervasive IAの基本コンセプトと6つの柱のレクチャー後、3名一組となりタスクに取り組んだ。
タスクは、架空の街Innsmouth(後で知ったが英語圏ではわりと有名なのね (http://ja.wikipedia.org/wiki/インスマス))の観光のため、企画を起こし、その企画に伴ったコミュニケーションプランを立案し、タッチポイントに対してのプロトタイプを作る、というもの。日本で言ったら、雪女が出る山形で、雪女と会おうツアーを企画する、みたいな感じ。
Innsmouthの地図を渡され、モンスターの概要をオリエンされた後(Inssmouthは半漁人モンスターで有名)、グループでコアとなる企画を練り、見所ポイントとして3つ設定する。さらにそこから来街者(旅行者)に対して提供する体験シナリオを書き出す。
ここまでは、参加者はほとんどIAやUXデザイナであるため、みなスムーズに進行していく。僕は最初Inssmouthの状況設定がよく飲み込めず質問ばっかりしていてしまった。
で、ここから面白かったのは、Andrea独特のステークホルダーカードがランダムに配られる。これには、「デザイナ」「エンジニア」「プロジェクトマネージャ」といったまさにこのプランを実現するための、ステークホルダーが描かれている。そこには、そのステークホルダーのモットー、とる行動、性格などが記されており、グループでは、その観点に立って、プランを現実化させる。
我々のチームでは「デザイナ」と「デベロッパー」の2タイプだったが、たしか出資者的なものもあったように思う。
たとえばデザイナは「すべてを4色で」というモットーを持っており、UXフローまで考えていた我々はそこで急に4色というかなり具体的な制約条件の元で検討を行うことになる。結果的にはエリアや見所の安全度(=危険度)と連携した色彩計画を検討したのだが、こういった立場を限定させてプラニングを行う、というワークショップは特に上流工程からデザイナや開発者を巻き込むべき、と言われがちなUXのプロセスにおいて、各プレイヤーがどういった想定を行うかをイメージする上でプロジェクトマネージャーやIAにとっては体験しておくべきワークであると感じた。

チェコで9/22-24に開催された、7th European Information Architecture Summit 2011(通称EuroIA 2011)に参加してきた。

今年で第7回目を迎えるEuroIAは、ヨーロッパ内各地で開催されており、昨年はパリ、今年はチェコのプラハ、来年はローマといったヨーロッパ在住者にとっても行ってみたいところを選んでいるように見受けられる。

EuroIA以外にもヨーロッパの各国ではIAローカルイベントが開催されているが、EuroIAは米国のIAサミット(IAS)と同じくASIS&T主催のイベント、ローカルイベントではない、エリア統括型のイベントに位置づけられている。

それでも呼称が(ハッシュタグも)EuroIASではなく、EuroIAなのにはなにかこだわりがあるのだろうか(あるいは意味が通じるから少しでも短く、という程度なのかもしれないが)。

Euro IA
http://www.euroia.org/

LanyrdEuroIA 2011(Twitter、fb、Slidehshare等、ソーシャル上の情報はここに集められている)
http://lanyrd.com/2011/euroia/

現在、日本のIAコミュニティでも(相変わらず)日本でのIAS開催等を検討しているが、今回はこういったエリアイベント開催のコミュニティ規模等の感触をつかむためにも現地に赴いてみた。

もちろん、そういった運営的な観点だけではなく、今回は、Andrea ResminiのPervasive IAのワークショップや、他にも興味深いセッションが多くあり、加えて非英語圏でのIAの解釈、IAローカリゼーション上の課題といった観点もあり、通常のIAS参加よりも興味深く参加させてもらった。

チェコの所感

今回は市内の中央部と、東欧マニアのコンセント家内さんおすすめのチェスキークロムルフに日帰り旅行に行ったのみだったが、のチェコの街はきれいで、街の人々も親しみやすくとっても好印象。なにより食べ物が安く、日本でも大人気のピルスナービールは発祥の地、ピルゼン地方がおとなりなだけあって、ピルスナーウルケルは空気や食事と合って、進む進む。マンガのもやしもんの影響もあり、ピルスナーウルケルが日本では有名だが、あまり知られていないStaropramenというプラハの地ビールも抜群にうまかった。

ワークショップ

初日は現在IA InstituteのPresidentでもある、Andrea ResminiによるPervasive IAのワークショップに参加。Pervasive IAについては、浅野さんのblogにもあるように、Pervaisive(直訳では遍在、といった意味。偏在ではない。)の訳語を巡っての議論があるが(http://blog.iaspectrum.net/2011/07/30/pervasiveia/)、英語圏では意外と普通に受け入れられているようだった。

12名参加のワークショップでは、まずAndreaによるPervasive IAの基本コンセプトと6つの柱のレクチャー後、3名一組となりタスクに取り組んだ。

タスクは、架空の街Innsmouth(後で知ったが英語圏ではわりと有名なのね (http://ja.wikipedia.org/wiki/インスマス))の観光のため、企画を起こし、その企画に伴ったコミュニケーションプランを立案し、タッチポイントに対してのプロトタイプを作る、というもの。日本で言ったら、雪女が出る山形で、雪女と会おうツアーを企画する、みたいな感じ。

Innsmouthの地図を渡され、モンスターの概要をオリエンされた後(Inssmouthは半漁人モンスターで有名)、グループでコアとなる企画を練り、見所ポイントとして3つ設定する。さらにそこから来街者(旅行者)に対して提供する体験シナリオを書き出す。

ここまでは、参加者はほとんどIAやUXデザイナであるため、みなスムーズに進行していく。僕は最初Inssmouthの状況設定がよく飲み込めず質問ばっかりしていてしまった。

で、ここから面白かったのは、Andrea独特のステークホルダーカードがランダムに配られる。これには、「デザイナ」「エンジニア」「プロジェクトマネージャ」といったまさにこのプランを実現するための、ステークホルダーが描かれている。そこには、そのステークホルダーのモットー、とる行動、性格などが記されており、グループでは、その観点に立って、プランを現実化させる。

我々のチームでは「デザイナ」と「デベロッパー」の2タイプだったが、たしか出資者的なものもあったように思う。

たとえばデザイナは「すべてを4色で」というモットーを持っており、UXフローまで考えていた我々はそこで急に4色というかなり具体的な制約条件の元で検討を行うことになる。結果的にはエリアや見所の安全度(=危険度)と連携した色彩計画を検討したのだが、こういった立場を限定させてプラニングを行う、というワークショップは特に上流工程からデザイナや開発者を巻き込むべき、と言われがちなUXのプロセスにおいて、各プレイヤーがどういった想定を行うかをイメージする上でプロジェクトマネージャーやIAにとっては体験しておくべきワークであると感じた。

長くなったので続きはまた今度

ネットワークメディア論

思うところあり、昨年から武蔵美視デにて講義を開始した。

で、今年(来年度)から、多摩美情デにても講義を持つこととなった。

これまで講義では、情報デザインやインターフェイスデザインのプロセスや方法論を教えていたが、今回はネットワークメディア論という若干これまでと異なったテーマ。

せっかくなので、これまでのメディアを概観できるような授業にしたいと思っている。

シラバスに掲載した授業予定は以下。

ご意見、ご要望があったら教えてください。

– 1.  ガイダンスと授業ロードマップ
– 2.  Webサイト:メディア的特徴
– 3.  ニコニコ動画と2ch:参加型メディアにおける編集の意義
– 4.  WikiとWikipedia:コラボレーション
– 5.  情報整理の限界
– 6.  blog:個人ジャーナリズム、あるいは落書き、そしてセラピー
– 7.  YouTube:メディアとインセンティブ
– 8.  ソーシャルメディア:はたしてメディアなのか
– 9.  インターネット生態系:生態系としての考え方
– 10.  twitter:制約を求めるマインド
– 11.  ネトゲ:新しいコミュニケーション
– 12.  「クラウド」とはなにか:ユビキタスの本当の意味
– 13.  電子書籍の登場:新しいものなのか
– 14.  Creative Commonsという考え方
– 15.  あらためて「従来のメディア」とは何であったかを考える

UX+Pattern Weekends

忘れないうちに骨格だけでも:

6/8 講演準備の議論としてtaiga氏とパターンについて話す。「新しい物語」という言葉遣いについてtaiga氏が敏感に指摘。

6/11 東工大 Creative Flowにて「IA、未来のパターンランゲージ」を講演、中埜さんにゲストに来ていただく。パターンとはなにか、について初めて人前で話し、自分の理解具合を把握。問題意識は、「【物語】をいかにIAに盛り込むか」

6/12 HCD-Netフォーラムにて産総研北島氏の実時間制約下のMHP、認知的クロノエスノグラフィの技法から調査→モデル化→設計→評価における既存アプローチの限界と、UXにおけるシミュレーション技法の着想(フェーズ2)。

6/12 同じくHCD-Netフォーラムにて石黒さん、takram畑中さんの公開ブレストから、ブレストと情報の体系化とのせめぎ合いについて一つのモデルをみる。これは後日パターンランゲージにおける「パターン生成」と「ランゲージ化」の問題と同質であることがわかる。

6/18 AsianPLoP パターン祭りにて、ようやくパターンランゲージがなにかつかめてきた。中埜さん、伊庭くんの話も面白かったが、先週自分で話すためにまとめていたのが大きかった。ようやくちゃんとしたパターン生成のワークショップも体験したので、今度試してみます。eto氏になんかいろいろと思っていることをまくしたててしまった。すんません。あと、伊庭くんとすげーひさしぶりに(たぶんD論前にNYに行った以来だから、10年ぶりくらい?)に会った。中埜さんからは次回にHCD-Netサロンに来ていただく了解をゲット。

IA Summit 2010

さて、毎年恒例のIA Summitに今年も参加してきました。

11回目を数える今回は、アリゾナ州フェニックスにて、4/7〜8でチュートリアル、4/9〜11でメインセッションという日程で開催されました。

昨年に引き続き、#ias09のハッシュタグが用いられましたが、今回は実験的に#ias10jの日本語コメント用のタグを使ってみました。そのせいで、日本語での議論も結構活発に行われたように思います。

IA Summit 2010 Tweet Wall (Japanese)
http://ias10j.tweetwally.com/

今年のサミットは昨年に引き続き、若干人数は減ったように思いますが、全体的にはこれまでのサミットで一番面白かったです。

面白かったポイントは、僕自身発表をしたり、セッションにコメントをしたりと、より関与するようになっていることもあるのかもしれませんが、昨年が自己言及的な年だったので、みんなその反動でより内容に力を入れたのかもしれません(まあ、IAコミュニティはだいたい5年に一度くらいIAのあり方についての議論のループに陥りがちなんですが)。

さて、今年のセッションの報告は、またIA Summit Reduxを追って開催したいと思っておりますが、参加したセッションで記憶に残ったトピックをまとめておきます。

  1. 「Design Thinking」の流行?

    日本でも流行の兆しがある(かもしれない/といいなあ)、IDEOに代表されるDesign Thinkingですが、今年はそういったVisualizationや体験型のプロセスのセッションが目立ちました。IxDAのほうでもそういうセッションがあったかと思いますが、IA Summitではあまり覚えがなかったです。
    今回はダン・ロームの基調講演に始まり、Dennis SchleicherのBodystorming(これはブレストとアクティング・アウトが組み合わされたかなりおもろい手法です)、Adaptive PathのKateによる、インタビューのメモの視覚化、といったワークショップと組み合わせたようなセッションがありました。
    こういったセッション自体は大変面白かったのですが、IAとUXD(UXデザイン)との融合がより顕著になってきたことの表れとも言えると思います。
    この傾向はRosenfeld Mediaの品揃えにも表れています。

  2. 前提知識の高度化により話が具体的に

    直球のIAの話は、より具体化した話が増えてきました。
    インストラクションデザインとしてのIA、カードソーティングの応用手法、SNSと現実のソーシャルネットワークとの齟齬とその解決方法、机の上に積み重ねられた書類のIA、RITEと呼ばれる短期間でまわすユーザビリティテスト、コンテンツ評価手法、EIAの実践、ライブペルソナの構築、と実践的にも、あるいはプロジェクト設計や戦略構築に有用な視点、事例報告を得ることができました(上記は僕が参加したセッションです)。
    ただ、こうなってくると、やはりプロシーディングス(予稿集)を見ただけではどういったセッションなのかが予測できないのです。やはり、以前のように、プログラムを「基礎」「実践・事例・理論」「R&D・未来」といったように分けてセッションが走っているとわかりやすいのですが(たぶんプログラム構築の人も大変なんだと思いますが)。
    まあ、正直UPAやCHIなんかとかぶってきつつあるのも事実です。

  3. 「我々への言及」は減った

    先にも書きましたが、去年多かったコミュニティ自体についての(どちらかと言えば悲観的な)議論はなかったと思います。
    臨時のセッションでIAサミットの未来、というのはあったようですが、そちらはもっとコンサルタントがクライアントを連れてこられるようにするとか、社内のスタッフをまとめて連れてくるにはどうしたらよいか、といったような、かなり具体的な検討だったようです(参加した@ericthebellから聞いた話ですが)。
    まあ、やはり去年のJJGの話が効いたのだと思います。

  4. そしてRSW

    まあ、ともあれ、リチャード・ソウル・ワーマンでしょう。
    基調講演の最中のtweetはけっこうさんざんな感じですが、いや、べつに彼の基調講演にプラクティカルなものなんてもとめていませんて。
    生のRSWの話を聞けるだけでこの会に来た会があるってものです。実際、泣いている人までいました。
    ちなみに、僕は無謀にも彼に自分のポスターセッションの内容を説明しようと押しかけてみましたが、あまりの興奮ですげー早口になってしまい、RSWから直々に「Calm down(落ち着きなさい)」とお説教(?)をうけることができました。怒られてなんですが、大変光栄です。あと、話についても「そこは全体像から話して」というように直々に指南を受けることができました。いやいや。
    そういえば、数年前のPeter Melholzのクロージングプレナリーでも、彼はRSWの話からはじめてましたっけ。Peterにも感想を聞いてみたいと思います。

ちなみに、僕の発表は「IAフレームワーク」。
拙著「IA100」で用いた、情報アーキテクチャデザインのための枠組みの紹介です。

うれしいことに好評で、本も日本語なのに、多くの人がページをめくって細かいところまで見てくれていました。
いくつか有益なコメントももらえたので、今後に反映させようと思います。

と、このエントリはUAのフェニックス→LA便が遅延し、一泊滞在を余儀なくされたLAのホテルにて書いております。

帰国したら、写真類は追ってアップします。