RICOH THETAで考えるUX

RICOH THETAを買ってみた。

言わずと知れた、360度全天型のカメラ。

撮影できるのが静止画だけなのが残念だが、動画版も出たらまた買うのだろう。

なかなか画期的なカメラで、ソニーのレンズカメラと同じく飛び道具系と考えられがちだが、こちらのほうが新しい世界の開拓という意味では意義深いと言えるだろう。

コンセント社内でも撮影してみたのだが、役員席まわりの雑然ぶりはIAを標榜する弊社のイメージダウンにつながるので公開を自粛してみた。

とはいえ、このカメラは、そういった日常の文化人類学的な記録に向いていることは間違いない。なにしろ、狙っていないところまで(自分自身まで)写ってしまうのだから。

それに、これだけ全方位的に写ると、写り込む人をみんなコントロールすることもむつかしい。

そういった意味で、写真というものの主体客体の存在を含めて、新しい可能性を感じる。

こういった製品は、実験作なんかであればこれまでも多く見てきたが、これのすごいところは、一般製品になっているっていうこと。

なので、日常で「使ってみる」という体験に乗せてみてこういったプロダクトを「試せる」というのは大きい。

例えれば、実験室系と実利用環境のユーザーテストの違いみたいな感じ。

というUXの観点からのこのカメラを考えるといろいろと見えてくる。

(まだ使って数日ですが)

一点目は、コントロールセンターとしてのiPhoneとの連携について:

この機種はiPhoneとWiFiでつないで、画像転送したり、コントロール(リモートシャッター)したりするのだが、iPhone側は外部のWiFIを使っていることも多いので、その切り替えがスムーズではない。

Bluetoothだといいんだろうけど、速度が今度問題になるのだろう。

ここのつなぎ方でTHETAの利用頻度、ソーシャルへの写真アップ頻度が変わってくると言っても過言ではない。

ここは、スムーズな接続を模索すべきポイントだろう。

二点目は、写真アップ時のソーシャル連動の対応:

前述の通り、THETAの利用にはいろいろと可能性があるが、自分用とか調査用の記録とは別に、イベント撮影に映える側面がある。

こんなイベントですよ、という空気感をいっぺんにとらえられるし、なにより、まだ見慣れないプロダクトなので、話題性もそこに生まれる。

なのに、ソーシャルアップについては、現状最低限しかついていない。

これは実にもったいない。

場所へのチェックイン、写っている人へのタグ付けはぜひとも欲しい。

現状は、この画像が単なる画像ではなくリンク扱いなので、Facebookでも場所チェックインや人のタグ付けがiPhoneからだとできない(PCだとできるのかな?)。

場所の意味合いはより強くなり、また、写る人も多くなるから、この機能は優先度は高いと思う。

イベントのハッシュタグもあったらうれしい(これは本文に書き込めば代用可能)。

ともあれ、新しい活用のアイデアはいろいろあるプロダクトなので、ぜひどんどんバージョンアップしてもらって、使いやすくなってもらいたいです。

コンセントでは、エスノグラフィ調査用には首下げライフログカメラといっしょに必須にしようかと思っているくらいです。

P.S. これ書いてて思ったけど、blogに埋め込みもできなさそう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください