SDN Japan Conference 2013 開催

去る5/11、リクルートアカデミーホールを会場として、Service Design Network Japan Chapter(SDN日本支部)主催で、第1回SDN Japan Conference(以下SDNCj)が開催されました。

Service Design Network Japan Conference 2013
http://service-design-network.org/sdnc/jp13/ja/

私長谷川は、慶應義塾大学の武山先生、リクルートテクノロジーズの岩佐さんと共に、SDN Japan Chapterの共同発起人/共同代表をさせていただいております。

カンファレンスは約200人の参加者のもと、日本において「サービスデザイン」を育んでいくための場となったと思っております。どの講演も刺激的で、かつ可能性を感じさせられるものでした。

講演者のみなさま、参加者のみなさま、本当にありがとうございました。

各セッションの内容は追ってレポートを作成しようと思っていますが、印象深かったトピックを挙げていきます。

■ 基調講演

  • SDN代表 Birgit Mager教授
    今回、武蔵野美術大学の招聘でMager教授が来日することになり、このSDNCjにも登壇いただけることになりました。
    さすがに、サービスデザインを生みの親であるMager教授だけあり、サービスデザインマーケットの盛り上がり、必要性の高まりについて数値的な裏付けも含め、たいへん納得感のあるセッションを聞くことができました
    また、昼食時のSDN Japan Chapterボードメンバーとのミーティングでは、機関誌Touchpointのローカライズ、今後のカンファレンスについてなど有意義なディスカッションを行うことができました。Skypeミーティングは何度も行っていましたが、やはりface to faceで話すと話が早いですね。
  • 慶應大学/SDNJ共同代表 武山先生
    「交換価値」から「使用価値」へのシフトといったような、サービスデザイン時代の理論的枠組みについて、理論を仕入れることができました。今後活用させていただきます。

■ ケーススタディ

  • 日立デザイン本部 丸山さん
    デザイン部門による、東北大震災での避難所での実情のモデリングと課題発見。CJMの方法論をコミュニケーションツールとして活用することで、実態をより具体的に分析することができたという事例。これにより、仙台市のインフラの大祭外的なボトルネックを明らかにし、再設計に対しての問題発見ができたとのこと。
    この話は、「デザイン」の新しい可能性についての事例であり、たいへん力づけられました。また、特に行政にたいして、デザインがここまで現実的な分野であることを示すことができたことは画期的です。
    本事例はSDNの機関誌 Touchpointに事例紹介として採択されたとのこと。追って公の事例として公開される予定です。楽しみ。
  • ソニー クリエイティブセンター マシュー・フォレストさん
    ソニータブレットにおけるOpen the box experience(箱を開けたときの体験)についてのサービスデザインスタディ。
    ファーストステップはマニュアルを減らす、という活動で、どちらかといったらHCD活動に近かったとのこと。やってみたら、マニュアルは削減されたが、「使っても生活が変わらなかった」という本質的な課題が見えてきた。
    そこで製品のコアUX(胆となる体験)を定義し、その体験をムービーとして作成(これがよくできてる)。それによって、製品を買った人が活用してもらえる率があがった。また、箱自体のデザインも同時に行った。
    この事例では、利用状況を示すムービーやパッケージなど、従来は「それをデザイン部署・人」が定義されていたはずの分野について、UXを担当する人が領域横断的(ある意味領域浸食的)に活動を行い、具体的に成果を出しているところ。
    この事例を見ると、ここからは自分たちの領域じゃないから、という言い訳が通用しなくなります。
    ソニーやるじゃん。
  • リクルートテクノロジーズ/SDNJ共同代表 岩佐さん
    リクルートのビジネスの基本ロジックであるリボン図をもとに、リクルートがしかけた事例を紹介。
    リボン図までは、実は岩佐さんとも親しくしているので知っている話だったのが、驚いたのはまずこのリボン図がビジネスの効果測定指標のひな形にもなっていること。これによって、各事業は効果指標を起こす際に似たような議論を繰り返す必要がなく、このフレームワークのカスタマイズによってビジネスロジックを構築することができるようになる。
    もちろん、個別の事業でのカスタマイズは必要であると思われるが、車輪の再発明をしなくてよいことは大きい。
    かつ、このビジネスフレームワークが所与のものなので、営業担当、企画スタッフいろいろな人々がサービス改善を行いやすい状況がある。これは画期的。
    うち(コンセントおよびグループ)のビジネスにもフレームワーク化が必要ってことがわかった。

と、大変得るものが大きな会でありました。

正直今回のカンファレンスの内容だけで、教科書が数冊作れるような内容。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です